つみたてNISAニュース
つみたてNISA開始3カ月で獲得口座数は約51万、金融機関によって積立金額に差
金融庁が7月2日に発表した資料で、今年1-3月に開設されたつみたてNISAの口座数は50万7,462口座であることが分かった。同期間の一般NISAの新規開設数は約18万口座であったため、今年から始まった「つみたてNISA」に強い関心があることが分かる。なお、つみたてNISAにおける毎月の積立金額は、金融機関によってまちまち。限度額の3万円超まで利用する人が45%を占める金融機関もあれば、1万円以下の人が58%を占める金融機関もあるなど、金融機関ごとに特徴があるようだ。

金融庁の公表データは、2018年3月末時点で一般NISA取扱全金融機関691法人、つみたてNISA取扱全金融機関533法人の報告を集計したもの。つみたてNISAの3月末の口座開設者の年齢別内訳は、20歳代が14.2%、30歳代が23.9%、40歳代が25.8%で、20代~40代で32万4,054口座と、全体の63.86%を占める。一方、60歳代以降の年齢層でも約18%を占め、高齢層にも積み立てて資産形成する意欲が小さくないことがわかる。
これに対し、一般NISAの利用者は全体1,117万1,893口座に占める60歳以上の比率が約52%と過半数を超える。つみたてNISAが40歳代までの若い現役層に主として使われていることとの対比が鮮やかだ。
また、NISA(一般・つみたて)口座における買付額は、合計で13兆9,398億9,223万円。うち、つみたてNISAの買付額は110億9,681万円だった。つみたてNISAは、毎月一定額が積み上がっていくため、現在の口座が維持されていると着実に残高が積み上がっていく。
なお、金融機関によって、利用者の積立額に差があることは、その金融機関の品揃えと推進体制によって差が出てきているということだろう。金融庁の資料では、主な金融機関へのヒアリングベース(2018年5月末時点)としか明らかにされていないが、金融機関によって差があるという事実は大きい。今後、金融機関間の情報交換などを通じて、品揃え、推進策(主たる取扱窓口)、iDeCo(個人型確定拠出年金)との併用への取り組みなどの分析が加えられ、各社各様のつみたてNISA推進策が整えられていくものと考えられる。

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