つみたてNISAコラム

改めて振り返る積立投資のポイントは?

2018年1月から新たな少額投資非課税制度である「つみたてNISA」が始まる。これに先駆けて、各金融機関で2017年10月からつみたてNISAの口座開設申し込みの受付を開始する。投資家の中には、つみたてNISAを始めるか検討中の方もいるだろう。今回は、積立投資のポイントを改めて振り返ってみたい。

ポイント1:"定期的に一定額ずつ"で効率的な運用を

 積立投資とは、"定期的に一定額ずつ"同じファンドを購入する投資方法だ。金融機関によっては、500円から1,000円程度の積立額で始められることや、定期的に投信を購入するため、投資のタイミングを悩む必要がないことから、投資初心者でも始めやすい。ファンドを"定期的に一定額ずつ"投資をすると、基準価格が上昇した時には購入口数が少なくなるものの、基準価額が下落した時には購入口数を多くすることができるため、効率的な運用が可能だ。例えば、毎月1万円ずつ(合計12万円)を1年間積立投資した場合、基準価額が12,080円まで上昇した時には購入口数が8,278口である一方、8,000円まで下落した時には購入口数が12,500口となり、1年間の購入口数の合計は122,338口となった(図表1参照)。なお、投資初月の基準価額が10,000円の時に、12万円を一括投資した場合は購入口数が120,000口になることに比べ、2,338口多く購入することができた。


図表1:基準価額の推移と購入口数の関係(毎月1万円ずつ積立投資した場合)


17091401.gif

※ 購入手数料は考慮しない
※ 期間:2016年9月から2017年8月まで
出所:モーニングスター作成


ポイント2:値動きが大きいほど真価を発揮する?!

 一括投資と比べ、積立投資のほうが購入口数が多くなったが、どのような投信であっても必ず積立投資のほうが購入口数が多くなるわけではない。例えば、値動きが大きいとされる国内株式型ファンド(※1)を毎月1万円ずつを10年間(合計120万円)積立投資した場合、2017年8月末時点で180万口購入できた(図表2参照)。参考までに、2007年9月末(投資初月)に120万円を一括投資した場合、購入口数は126万口となり、積立投資のほうが54万口多い結果となった。
※1 モーニングスターインデックス「国内大型ブレンド(単純)」を使用


図表2:国内株式型ファンドの値動きと購入口数


17091402.gif

※ 国内株式ファンドは、モーニングスターインデックス「国内大型ブレンド(単純)」を使用
※ 購入手数料は考慮しない、各月末に10,000円ずつ投資した場合
※ 期間:2007年9月末から2017年8月末まで
出所:モーニングスター作成

 一方で、値動きが小さいとされる国内債券型ファンド(※2)を毎月1万円ずつを10年間(合計120万円)積立投資した場合、2017年8月末時点で104万口購入できた(図表3参照)。参考までに、2007年9月末(投資初月)に120万円を一括投資した場合、購入口数は113万口となり、一括投資のほうが9万口多い結果となった。ポイント1でも説明したように、積立投資は価格が下落した時に多く口数を買うことで、保有口数を増やしている。値動きが小さく価格の下落が少ないファンドの場合は、一括で投資したほうが多く口数を購入できる場合があることは念頭に置いてファンド選びをしたい。
※2 モーニングスターインデックス「国内債券・中長期債(単純)」を使用


図表3:国内債券型ファンドの値動きと購入口数

17091403.gif

※ 国内株式ファンドは、モーニングスターインデックス「国内大型ブレンド(単純)」を使用
※ 購入手数料は考慮しない、各月末に10,000円ずつ投資した場合
※ 期間:2007年9月末から2017年8月末まで
出所:モーニングスター作成

ポイント3:長期でのじっくり運用が吉

 国内株式型ファンドを1年間、3年間、5年間、10年間で一括投資した場合と積立投資をした場合の運用成果を見ていきたい。国内株式市場はアベノミクス以降、上昇傾向が続いていたことから、1年間、3年間、5年間の運用成果は一括投資が積立投資を上回る結果となった。しかし、100年に一度の危機と言われたリーマンショックや国内に甚大な被害をもたらした東日本大震災などを含む10年間を見てみると、積立投資が一括投資を59万円上回る結果となり、投資金額の約1.7倍にまで増えたことになる(図表4参照)。長期で運用していれば、市場の大きな下落を経験していても、その後の上昇で利益を出せる可能性が高いことがわかる。

 さて、これらのポイントを頭に入れたら、積立投資を資産運用の一歩として活用してみたらどうだろうか。


図表4:国内株式型ファンドの一括投資と積立投資の運用成果


tumitatesy.jpg

※ 購入手数料は考慮しない
※ 積立投資は、各月末に10,000円ずつ投資した場合。一括投資は、投資初月に投資した場合。
※ 期間:1年間(2016年9月末から2017年8月末まで)、3年間(2014年9月末から2017年8月末まで)、5年間(2012年9月末から2017年8月末まで)、10年間(2007年9月末から2017年8月末まで)
出所:モーニングスター作成

最新記事

つみたてNISAトップページへ>>